長走風穴 (2001)

長走風穴 2001(H13)/08/16

国指定天然記念物/長走風穴 /高山植物群落 /大正15年2月指定/昭和6年10月追加


長走風穴高山植物群落について

大館市街より北へ15km、国道7号沿いに長走風穴高山植 物群落(標高160〜180m)があります。

ここの風穴は、国 見山から崩壊した岩右が堆積してできた累積型風穴で、石の間から冷気が吹き出しています。

真夏に外気温度が30℃前後であっても5〜6℃の冷気が 吹き出すため周辺の植生とは異なり、標高1,000m付近と 同様の高山植物が生育しております。

「長走風穴館」について

この建物は、文化庁の天然記念物整備活用事業によって 建設されたものです。
風穴館入り口には、風穴倉庫があり風穴をどのように利 用していたかを見ることができます。
風穴倉庫から風穴 館に通じる廊下「風の回廊」では、風の不思議が体験で きます。
風穴館一階には、風穴の冷気が吹き出る石の壁や、風穴 の仕組みと利用、長走周辺の歴史、市の天然記念物など を紹介するパネルコーナーがあります。
中二階には、風穴の四季や高山植物が生育する原因などを、 レーザーディスクによる大型画面で分かりやすく説明 してくれるミニシアターがあります。
二階には、冷風を利用した高山植物が展示され、屋外広 場へと渡り廊下が続いております。

風穴について

なぜ風穴現象が起こるのか、四つほどの説がありいま だに定説がありません。
ここの風穴については「崩壊 した岩石が堆積してできた風穴のため、内部に無数の 隙間があり、冬のあいだ山の下から上に冷たい外気が 送り込まれ氷を作り、夏に冷えた空気が下に流れ出て いる」という説が有望です。

風穴倉庫について

風穴現象を利用した倉庫で、天然のクーラーとして利 用し、現在の冷蔵庫や保冷庫のような使われ方をして いました。
昔は7個ほどの風穴倉庫を、主に農作物の 保管などに利用しておりました。

長走の植物について

長走風穴高山植物群落では、 標高が僅か160〜180mであり ながら、同じような温帯地域 の山であれば標高1,000m付 近でしか観測されない、責重 な高山植物がたくさん群生し ております。
 

長走風穴館
■名称 長走風穴館
■所在地 秋田県大館市字長走字長走362−6
■開館期間 4月1日〜11月30日
■開館時間 9時30分〜16時30分
■休館日 毎週月曜日(月曜が祝祭日のときは翌日) ただし6、7、8月は休館日はありません。
■入館料 無料

(以上説明文は長走風穴のパンフレットから引用)

写真撮影 平成13年8月16日